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Lightroom CCとDxO OpticsPro 11の比較レビュー【前編】

RAW現像ソフトの話です。最近になって DxO OpticsPro 11 を導入しました。

今まではAdobeのLightroomを使っていて、特にこれといった不満は無かったのですが、DxO Optics Pro エリート版のPRIME(プライム)と呼ばれるノイズ除去機能の性能が優れているので、現在はLightroomと併用した使い方をしています。

LightroomにはLightroomにしか出来ないこと、DxOにはDxOにしか出来ないことがあるので、どちらか一方だけ使うという状況には至ってないです。

今回は DxO PRIMEのノイズ除去性能がどのくらい優れているのか、Lightroomと比較してみました。

Adobe Photoshop Lightroom CC 公式サイト
DxO OpticsPro 11 公式サイト

いきなり結論

最初に結論から言いますと、全体的にはDxO OpticsPro 11のノイズ除去の方が優秀でした。ただし決して万能では無く、苦手とする画像もあります。

そして後編で詳しく書いてますが、DxO OpticsProだけがあってもRAW現像作業はスムーズに出来ません。Lightroomなど他のRAW現像ソフトとの併用が前提になるかと思います。

ノイズ除去性能の比較・画像その①

高感度で撮影した夜景の画像です。

撮影データ

  • カメラ: CANON EOS 5D Mark II
  • レンズ: EF16-35mm F4L IS USM
  • ISO 3200
  • F/8.0
  • 1.0s

まずは、全ての現像設定を初期化した、素の状態の画像です。

この時点でLightroomとDxOとが全く同じ輝度・コントラストにならなかったので、DxO側の「露光補正」と「選択的トーン補正」を微調整してLightroom側に近づけています。

それ以外の、色収差やシャープなどの設定は全てオフにしています。

画像をクリックして拡大した状態でマウスホイールを回すと画像が切り替わるのでお試しください。

初期状態 | Lightroom CC
Lightroom CC 初期状態

初期状態 | DxO OpticsPro 11
DxO OpticsPro 11 ほぼ初期状態

画面の一部を等倍に切り出したもの。
ノイズ除去比較 | 初期状態 | Lightroom CC | 拡大
ノイズ除去比較 | 初期状態 | DxO OpticsPro 11 | 拡大

驚いたことに、この時点で画像に差異が生じています。

Lightroom側は、初期状態の時点でホットピクセル(デッドピクセル)の除去処理をしているようです。手前ビルの屋上を見ればわかると思いますがDxO側の画像にはホットピクセルが未処理のまま残っています(赤い照明灯がホットピクセルと紛らわしいですが)。

DxOではホットピクセル除去を手動で調整できるので、全自動でやるか手動でやるかの設計思想の違いでしょう。

そして解像力。上記のホットピクセル処理が影響してるのか、あるいは解像アルゴリズム自体が違うからなのかわかりませんが、DxOの方が僅かに画質がシャープです。看板の文字や窓枠などを見比べて頂ければわかると思います。

DxOがこっそり薄めにシャープをかけている可能性も排除できませんが、いずれにしても、これは等倍に拡大して凝視してやっとわかるレベルですので、実用上は差が無いと考えていいでしょう。

それでは、ここからが本題です。

ノイズ除去設定だけを有効にし、LightroomとDxOとで同程度にディティールが出るように調整してみました。DxO側は当然、PRIMEにしています。純粋にノイズ除去の性能だけを確かめたいので、色収差やシャープなど他の設定はオフのままです。

ノイズ除去比較 | Lightroom CC
Lightroom CC
「ノイズ軽減」の設定

  • 輝度: 24
  • ディテール: 50
  • コントラスト: 0
  • カラー: 32
  • ディテール: 50
  • 滑らかさ: 50

ノイズ除去比較 | DxO OpticsPro 11
DxO OpticsPro 11
「ノイズ除去」の設定

  • 輝度ノイズ: 60
  • カラーノイズ: 100
  • 低周波: 100
  • デッドピクセル: 32

等倍に切り出したもの。
ノイズ除去比較 | Lightroom CC | 等倍
ノイズ除去比較 | DxO OpticsPro 11 | 等倍

DxOの方がノイズが除去されていて且つディテールが出ているように見えます。

Lightroomの現像処理時間は2,3秒。DxOはPRIMEを有効にしているので30秒近くかかります(CPU:Intel Xeon 2.66GHz 12コア・論理24コアのMacPro2010で)。

DxO側は「カラーノイズ」と「低周波」を最大の100にしてますが、実際の現像でここまで上げることはまず無いと思います。

DxO setting

一方のLightroomは、これより上げると細部のディティールが潰れてしまいそうなので、とりあえずこの設定にしました。
Lightroom setting

これでもLightroomの方は空の部分にノイズの粒状感が残っているので、空の滑らかさがDxOと同程度になるまで数値を上げてみたのが次の画像です。

ノイズ除去比較 | Lightroom CC
「ノイズ軽減」の設定

  • 輝度: 72
  • ディテール: 50
  • コントラスト: 0
  • カラー: 50
  • ディテール: 50
  • 滑らかさ: 50

等倍で見ると、細かいディテールが飛んで塗り絵状態になっています。もちろん、時と場合によっては、あるいは作風によっては、このような画の方がいいというケースもあるので、一概に悪いとは言えないですが。
ノイズ除去比較 | Lightroom CC | 等倍

ここであることに気がつきました。

Lightroomのノイズ除去は「カラー」の数値を上げていくと、色が滲んでいるような描写の部分もノイズと判断して除去してしまうようです。
下記画像の赤線でマークした箇所などが、LightroomではDxOと比べて彩度が落ちているのが確認できます。

ノイズ除去比較 | Lightroom CC | 等倍

後編に続きます

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