planet-green.com

[D.I.Y] CANON EOSシリーズ用モバイル電源モジュールの製作



カメラ(CANON EOS 5D Mark II)用の外部バッテリーモジュールを自作した時の記録です。

5D MarkII以外でも、バッテリーに同じ LP-E6/LP-E6N を使う機種※1であれば、ここで紹介するシステムが動作する可能性は高いと思いますが、全ては自己責任でお願いいたします。
 
※1 EOS 5Ds/5DsR/5DMarkIII/5D Mark IV/6D/7DMarkII/7D/80D/70D/60D/60Da など

自作のCANON EOS 5Dシリーズ用外部電源セット
システム一式。

CANON EOS 5Dシリーズ用外部電源の使用例
使用風景。レンズヒーターにも給電中。
ヒーターはヒーターのよこた製のUSBタイプ(6MSP)。

きっかけ

タイムラプス(微速度撮影)や、流れ星を狙って夜空をインターバル撮影したりしていると、標準のバッテリーではせいぜい2〜3時間、バッテリーグリップを装着してバッテリーを2個入れても4〜5時間くらいしか持ちません。
冬場の寒い日はさらに短くなって、2つ入れても3時間半くらいしか持たないことがあります。

これを何とかして、出来れば一晩中バッテリーが持つようにしたいと考えました。


概要

バッテリーは市販のモバイルバッテリーを購入。カメラにはキヤノン純正のDCカプラーで接続します。

モバイルバッテリーは、別にこの製品でなくても、3A(アンペア)以上の出力があればどれでもよかったのですが、日本のメーカーという安心感で選びました。
(ただし、レンズヒーターにも同時に給電する場合は 3A + レンズヒーターの必要アンペア数)

USB機器を同時に接続でき、また、後述しますがMacBook Proにも給電できるのでなかなか便利な製品です。キヤノン純正のバッテリー(LP-E6N)と比べると8.6倍の電池容量があります。※2

出力電圧をDC 9V/12V/16V/19V/20V から選べるので、降圧コンバータで12Vから8Vに下げてDCカプラーと接続することにしました。

もしかしたら9Vをそのままカメラに入れても動くかもしれませんが、さすがにちょっと怖いです。1Vの違いは馬鹿に出来ないですし。

もし他のモバイルバッテリーを使う場合、例えばUSB充電用のDC 5V出力の製品であれば、昇圧器で8Vまで上げればいいわけです。

今回、降圧コンバータは秋月電子のキットを通販で買いました。過電流保護と加熱保護回路が入っていて、8Aまで対応しているので安心です。

秋月電子 DC1V~15V 最大8A可変スイッチング電源キット(降圧) SI-8010Y使用
【DC1V~15V 最大8A可変スイッチング電源キット(降圧) SI-8010Y使用】

結線は、DCカプラーのケーブルをバラして直接、降圧コンバータに接続してもいいのですが、私の場合はDCジャックで中継するようにしました。

DCカプラー(DR-E6)に合うDCジャックはこれです。
【極性統一DCジャック 電圧区分4 パネル取付型 MJ-19】

Mobile Power Bank本体の出力DCジャックは、標準2.1mmジャックではなく2.5mmジャックなので注意してください(メーカー公式ページには説明が不十分な箇所があります)。

電流の流れは

モバイルバッテリー (出力12V)

ショートDCケーブル(自作)

降圧コンバータ(12Vから8Vに降圧)

DCカプラー(入力8V)

5D MarkII(カメラ本体)

と、なります。

そもそも、モバイルバッテリーの出力を9Vに設定してそれを8Vに降圧するだけなら抵抗1,2個だけのシンプルな回路でも十分だったのですが、それだとモバイルバッテリー側の操作を誤って9V以上の電圧に切り替えてしまった時にカメラ本体を破損してしまうし、将来的には他のバッテリーや車のシガーソケットなどからも給電できる可能性が開けるので、降圧コンバータを作ることにしました。

キットを組み立てるのが面倒なら、探せば完成品も売っています。ただ、ほとんどが名前を聞いたことも無い中国メーカーの製品なので、そこは自己責任でということになります。
例えばこれ↓とか。ただし、ジャックの取り付けなど最低限の作業は必要になります。


※2
比較しやすいように単位をWhに換算。

MPB-31200 31,200mAh(3.7V) :
31200mAh ÷ 1000 × 3.7V = 115.44Wh

キヤノン純正(LP-E6N) 1865mAh(7.2V) :
1865mAh ÷ 1000 × 7.2V = 13.428Wh

そして制作

秋月電子の降圧コンバータキット
キット開封前。

組立説明書を見ていただけるとわかりますが、この製品は抵抗(回路図でR2と記載されている所)用に 1.2KΩ と 3.3KΩ の2つが付いてきて、可変出力の範囲を 1~15V(1.2KΩ時) と 1~7V(3.3KΩ時) から選べるようになってます。

私の場合はここを 2.7kΩ にして、必要以上の電圧が流れることの無いようにしました。
計算上はこれで8.4V以上の電圧が流れることはないはず・・・ですが、専門外の素人の計算なので保証は出来ません😅

CANON EOS 5Dシリーズ用外部電源(降圧コンバータ)
組み上げ後、とりあえず乾電池でテスト(いきなり高価なモバイルバッテリーで試すのは怖いので)。
テスターを見ながら可変ボリュームを精密ドライバーで回して出力電圧を調整します。
ネットの情報を参考にして、最終的には8.2Vにしました。

CANON EOS 5Dシリーズ用外部電源(降圧コンバータ)

ケースは100円ショップで購入。テーパーリーマーや丸ヤスリでジャック用の穴を空けました。
一応、ゴム足も付けてます。

CANON EOS 5Dシリーズ用外部電源(降圧コンバータ)

CANON EOS 5Dシリーズ用外部電源(降圧コンバータ)
上から見たところ。

5D MarkIIにDCカプラーを装着
5D MarkIIにDCカプラーを装着したところ。
バッテリー室の横にケーブルを通すためのゴム製の蓋があるので、これを開いてケーブルを通します。

5D MarkIIにDCカプラーを装着

実際に使ってみて

  • カメラとUSB給電のレンズヒーターに同時に給電しながら、夜9時から朝5時までインターバル撮影し続けましたが、まだバッテリー残量がありました(冒頭の写真)。
  • ただ、いかんせん重いです。車で直接乗り入れできない場所だと心が折れそうになります。
    4,5時間しか使わないのであれば、これの半分の容量のバッテリーでも良かったかも。
  • 結露しそうな季節の時は、一式をジップ袋に入れて口のところからケーブルだけ出すようにするのがよさそうです。電源周りに水滴が付くのは何が何でも避けたいので。
  • 電源ノイズが原因で撮影した写真にノイズが乗らないかが心配だったのですが、高感度で取り比べてみても、目視で確認できる範囲では通常のバッテリーで撮った時と差はありませんでした。
  • もし、これを持ち歩いてるところをお巡りさんに職務質問されたら、見た目が見た目だけに、ややこしい事になってしまいそうです・・・

注意

ここに書いてあることを試すのは各自の自己責任でお願いします。
この記事によって生じたあらゆる損害等について、理由の如何に関わらず、当サイトは一切責任を負いません。

特に、電源回路という性質上、カメラ本体が壊れたり、出火したりする可能性があります。そういったリスクを理解されてる方のみ、自己責任で試してください。

(おまけ)Mobile Power BankからMacBook Proへの給電


Mobile Power Bankは上記ケーブルを買えばMacBook Proにも給電できるので便利です。
ただしこれもメーカー推奨の使い方では無いので自己責任でお願い致します。

市販品について

最近になって、市販品で「iFootage Electric Ray E1」というのが出てきました。

それにしても高いですね。これも中身はただの昇圧/降圧回路でしょうから、原価は2,000円くらいのはずです。

Qualcomm Quick Charge 2.0規格のバッテリーにしか対応していないようで、もしかしたら、そのための専用ICチップやライセンス料のために高くなった可能性もあります。

この規格に対応したバッテリー自体も高いようなので、財布に余裕のある人向きではないでしょうか。

参考にさせていただいたサイト

EOS 7D ACアダプター/DCカプラー 自作資料(1) : At Studio TA

EOS Kiss X2 の電源をバッテリーから取る(お金をかけずに工作編)|たらちゃんの天体観測

追記

当初、モバイルバッテリーの出力を9Vに設定してそれを8Vに降圧するという内容で書いていたのですが、Kさん(名前だしていいのかな?)より、秋月の降圧モジュールは入力に出力電圧+3V必要だとご指摘を受けて12Vに修正しました。
実際のところ、9Vでも正常動作はしていましたが12Vの方が安定すると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

※ URLを含んだコメントは承認後に表示されます。

* 画像に書かれている英数字を入力してください。